日本キリスト教協議会(NCC)が、特定秘密保護法に反対する声明を発表した。
NCCは声明で、同法について「主権者である国民の知る権利を奪い、特定の秘密に近づこうとするものとみなされただけで処罰され、国民の自由な思想活動・宗教活動を著しく統制する悪法です」と批判。「私たちは、この法案の制定により日本が再び『戦争する国』になっていくことを深く憂い、ここに強く反対の意を表明します」と、強い懸念を示した。
特定秘密保護法は、特に秘匿が必要な安全保障に関する情報を「特定秘密」に指定し、漏えいした公務員らに最高で10年の懲役刑、漏えいをそそのかした者にも5年以下の懲役刑をかすとする法律で、外交や防衛、スパイやテロといった分野の情報の内、国や国民の安全に関わる情報が特定秘密の対象となる。
一方、同法案は6日夜に参院本会議で可決され、成立した。今後政府は、内閣官房に準備室を設置し、約1年後の施行に向け、有識者による情報保全諮問会議や情報保全監察室の設置など準備を進めていくことになる。