キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教など世界中の様々な宗教に関わる宗教者らが集まり、平和のために考え、祈る「比叡山宗教サミット『世界宗教者平和の祈りの集い』」が3日、国立京都国際会館で始まった。今回は、同サミットの20周年を記念する集まりで、約2000人が参加。2日間の日程で行われ、4日は比叡山延暦寺根本中堂前が会場となる。
同サミットは、日本宗教者代表会議が毎年主催している。今回のテーマは「和解と協力」。開催趣意では、テロや国際紛争、南北問題、地球温暖化、経済格差の拡大など、世界規模の諸問題を取り上げ、「私達は全世界の人々に今こそ『対立と憎悪』ではなく『和解と許し』こそが世界平和への近道であり、人類の未来に希望をもたらすものである」と訴えている。
3日は、キリスト教の立場としてローマ教皇庁諸宗教対話評議会次長のフェリックス・マチャド氏が、イスラム教の立場としてイスラム問題・寄進・宣教・善導省イスラム問題審議官のアブドゥラー・アルレヘダン氏が基調講演した。シンポジウム「和解と協力−宗教・民族・国境を越えて−」では、キリスト教の立場から世界教会協議会(WCC)諸宗教関係対話事務局長のハンス・ウコ氏、ジョス大司教区大司祭のイグナティウス・カイガマ氏がパネリストとして参加。キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教の代表者が各立場で意見を出し合った。4日は、「世界平和祈り式典」や「平和の鐘除幕式」などを予定している。