クリスチャントゥデイが、統一協会などの異端・カルト団体だと指摘したブログで名誉を傷つけられたとして、ブログを管理する救世軍少佐(牧師)の山谷真氏に損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は13日、山谷氏に95万円の賠償と、名誉棄損表現にあたる記述の削除を命じる判決を言い渡した。
戸田久裁判長は、「原告らの被った不利益の程度は小さいものといえない」と指摘した。
問題となったブログでは、クリスチャントゥデイが異端的教義を信奉しているなどと断定的な記述を掲載した。山谷氏側は「真実であると信じるにつき相当性がある」と主張したが、判決は「客観的な資料に基づいて慎重な分析が行われたとはいい難く、他に合理的な根拠といえる資料は認められない」とした。
また、クリスチャントゥデイが統一協会から派生したダミー団体だとする記述についても判決は、「合理的な根拠があるとはいえない」とした。
さらに、クリスチャントゥデイが従業員に対してマインドコントロールなどを行うカルト団体だとする記述についても「裏付ける証拠はない」とした。そのうえで、「キリスト教に関する情報提供を目的とする団体にとって、カルト団体である旨の評価がされることは、その活動の信憑性を著しく損なうおそれがある」とし、「意見ないし論評としての域を逸脱したものとして違法性が認められる」とした。