【CJC=東京】教皇フランシスコは10月21日、ルーテル世界連盟の使節と会見した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、バチカン(ローマ教皇庁)を訪問したのは、ルーテル世界連盟の代表者および「ルーテル=カトリックによる一致のための委員会」関係者。
教皇は使節への挨拶で、ルーテル教会とカトリック教会の関係が、神学対話にとどまらず、司牧分野での協力や、精神的エキュメニズムにおける取り組みなど、さまざまな進歩を見せていることに神に深い感謝を表明した。
両教会間の神学対話から今年ですでに50年、またマルチン・ルターが1517年に宗教改革のきっかけとなった95か条の提題を提示してからまもなく500年を迎えることに教皇は言及。ルーテル=カトリック一致委員会が発表した資料の表題が「争いから交わりへ。2017年、宗教改革をめぐるルーテル=カトリックの解釈」であることは意味深いと述べた。
宗教改革やその後の影響についての歴史的事実をめぐり、対話を通して比較する努力は皆にとって非常に重要なものと評価した教皇は、カトリック教会とルーテル教会は相互にもたらした悪と、神の前で犯した罪のゆるしを共に願い、主がわたしたちの心に再び目覚めさせた一致への郷愁を喜び、希望をもって未来を見つめることが可能だと語った。