【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)が教会中枢の主要人事を9月21日発表した。
教皇フランシスコは、教理省長官ゲルハルト・ルートヴィヒ・ミュラー大司教、福音宣教省長官フェルナンド・フィローニ枢機卿を確定した。
教皇は、聖職者省長官のマウロ・ピアチェンツァ枢機卿を内赦院長とした。現任のマヌエル・モンテイロ・デ・カストロ枢機卿は75歳に達したので引退する。聖職者省長官の後任にはベンジャミン・ステラ大司教(教会アカデミー院長)が任命された。同院長には国務省高官のギャンピエロ・グローデル司教が就任する。
司教省次官のロレンツォ・バルディッセーリ大司教を、教皇は司教会議(シノドス)事務総長に任命した。教皇は司教会議に重要な役割を持たせたいとの期待を語っており、同大司教の選任は教皇自身の意向が働いたことは明らか。現任のニコラ・エテロビク大司教は駐独大使に転出する。CWN通信は降格と見ている。
教理省「エクレシア・デイ委員会」副委員長のオーガスティン・ディノイア大司教が解任された。同大司教は前教皇ベネディクト16世によって昨年任命されたばかり。伝統固執派の「聖ピオ10世会」との対話に力をいれるための任命と見られており、今回の解任は教皇フランシスコが、同会との対話を重視しない意向を示したものとも見られる。