【CJC=東京】パキスタン北西部ペシャワルの「全聖人教会」で9月22日、自爆テロがあった。教会にはミサのため信者約350人が集まっていた。自爆犯2人が、警備員に発砲、130年の歴史ある全聖人教会に押し入り上着の爆弾を破裂させたと見られる。
イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動」(TTP)の一派が、米軍による無人機攻撃への報復だと犯行を認めた。女性や子どもを含む78人が死亡、AP通信によると100人以上が負傷した。
パキスタンではナワーズ・シャリフ政権がイスラム過激派との和平交渉を模索する中、当局などを狙ったテロが頻発しているが、今回の攻撃の死傷者は最大規模。シャリフ首相は同日、テロを非難する声明を出した。
パキスタンでは少数派キリスト者への抑圧が厳しく、2009年にイスラム教徒の暴徒が住居40戸と教会1カ所を焼き討ち、11年にはキリスト者の閣僚シャバズ・バッティ氏が、差別的な冒とく法に反対して暗殺された。爆薬やマシンガンによる攻撃もしばしば発生している。