デジタル技術を駆使したまったく新しい聖書ソフト「Glo(グロー)」(日本聖書協会)が今年春、発売された。3・5時間の高画質動画のドキュメンタリー、450種類以上のバーチャルツアー、2300点以上の高解像度画像、140枚以上の地図、650点以上の美術作品を収録。写真や絵画、アニメーション、地図などの膨大な資料を通して聖書の世界を直感的に学ぶことができる。
操作も直感的でわかりやすい。「聖書」(本文)「年表」「地図」「トピック」(出来事、人物など)「メディア」(写真、動画など)をそれぞれ呼び出せる5つのレンズを自在に組み合わせることで、聖書を多角的に読むことが可能だ。
たとえば、黙示録の7つの教会について調べる場合、聖書レンズに地図レンズを組み合わせれば、7つの教会の場所が、該当の聖書本文とともに地図上に表示される。それぞれの場所をクリックすれば、関連する写真や動画なども瞬時に閲覧できる。
また、「ヨハネ福音書の中のイエスの言葉のうち、受難週にエルサレムで語られたものだけがほしい」といった要望も、グローなら瞬時に対応できる。まず、トピックレンズで「イエスの言葉」を選び、聖書レンズに送る。すると、聖書中のイエスの言葉がすべて表示される。その中からヨハネ福音書を選択し、地図レンズに送信すると、ヨハネ福音書の中のイエスの言葉だけが地図上の関連する場所に配置される。そこでエルサレムを選択し、年表レンズに送信する。すると、年表の受難週の場所に「ヨハネ福音書の中のイエスの言葉のうち、受難週にエルサレムで語られたものだけ」が表示される。このように一見複雑そうな操作も、目で見て直感的な操作ができるようにうまく設計されている。
日本語の聖書本文は新共同訳聖書を使用。定価2万1千円(税込み)。全国のキリスト教書店で発売している。日本聖書協会のホームページ(http://www.bible.or.jp )では、教会学校で「ヨナ」の話をする場合のグローの活用事例なども動画で紹介している。