【CJC=東京】米公民権運動指導者のマーチン・ルーサー・キング牧師が「私には夢がある」と訴えた演説から50年を迎え、ワシントンで8月24日、「大行進」が行われた。市中心部のナショナル・モールに集まった参加者は数千人に上った。
市民団体や宗教団体の指導者ら数十人が演説に立った。キング牧師の長男マーチン・ルーサー・キング3世氏(55)は、人種差別は今も残っているとして、フロリダ州で昨年起きた黒人少年射殺事件に言及した。
世論調査機関「ピュー・リサーチセンター」が全米2200人余りを対象に実施した世論調査によると、現在の人種間の関係について、白人の81%、黒人の73%が「とても良い」あるいは「まあ良い」と答え、「人種間の融和が進んだ」と認識している一方で、全体の半数近い49%は、キング牧師が夢として掲げた人種差別の無い社会の実現には「なすべきことがまだ多い」と答えている。黒人では全体の79%がそう答えている。
ワシントンでは、キング牧師が演説した日から50周年の28日にも大規模な行進が予定されている。バラク・オバマ大統領やビル・クリントン、ジミー・カーター両元大統領が演説する。