【CJC=東京】前教皇ベネディクト16世(86)の退位を決断したのは「神のお告げ」によるものだった。カトリック系通信「ZENIT」が8月21日報じた。
ベネディクト16世が、神の意思が伝わる「神秘的な体験」をした、とバチカン(ローマ教皇庁)内のマーテル・エクレシア修道院にある居室を数週間前に訪問した知人に説明したもの。ベネディクト16世は今年2月11日に突然退位を表明。600年ぶりに任期途中で退位した教皇となった。バチカン内の権力闘争や不祥事による心労が原因と推測されていた。
ベネディクト16世は、後継者フランシスコ教皇(76)のカリスマ性を見て、退位は「神のおぼしめし」だったと確信したという。
ベネディクト16世は18日、ローマ郊外カステルガンドルフォにある夏の離宮を3時間にわたり訪問した。庭園を散歩、祈りの時を持ち、またクラシックのピアノコンサートに出席した。