神の国で食事をする人々
ルカの福音書14章7~24節
[1]序
主イエスは招かれた食卓の席で人々に語り続けられます。まずご自身と同様に食事に招かれた人々に(7~11節)。続いて食事に招いてくれた人に(12~14節)、さらに「神の国」での食事に目を向けた人のことばを手掛かりに教え続けます。
[2]最初の二つの勧め(7~14節)
(1)婚礼の披露宴に招かれたときには
①当時の生活の中での実際的な勧め(7~10節)。
②11節、人間の交際から主なる神との関係。ロマ12章3節以下。
(2)お返しのできない人への招きについての勧め
①最も助けを必要としている人々(多くの場合、お返しのできない人々)に対しての招きの勧め。
②14節に見る、目指すべき「お返し」。「イエスは、私たちが復活を通ってはいる永続するいのちに目を注がれる。イエスは、私たちがこのいのちを受け、その時に、この地上で行うことの豊かな実りを刈り入れることを望まれる」(シュラッター)
[3]神の国での食事への招き
(1)招きに対しての拒絶の理由
①18節
②19節
③20節
言い訳、しかも正当に見える言い訳はいくらでもある。
(2)さらに招きが
①21節
②「でも、まだ席があります」(22節)
③「無理にでも人々を連れて来なさい」(23節)
[4]結び
私たちの日常生活に対する勧めと私たちに対して与えられている神の国への招き。この二つが結ばれていること、恵みに答えて行くようにとの招きと恵みを無にしないようにとの戒めの結びを教えられます。
宮村武夫(みやむら・たけお)
1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。
主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。