【CJC=東京】アフリカ各国を歴訪したバラク・オバマ米大統領は6月28日、南アフリカのヨハネスブルグに到着した。オバマ氏はネルソン・マンデラ元大統領(94)との面会を求めていたが、同氏が危篤状態に陥ったため、入院先の病院は訪れなかった。
オバマ氏は29日、反アパルトヘイト(人種隔離)政策闘争の拠点で、マンデラ氏も住んでいたヨハネスブルク郊外の旧黒人居住区ソウェトを訪問、同地の大学で若者約500人との対話集会に参加し、危篤状態のマンデラ氏を励ました。またヨハネスブルクでマンデラ氏の家族と面会した。
オバマ氏は30日、マンデラ氏がアパルトヘイト時代に収監されていたケープタウン沖のロベン島を家族と訪問した。オバマ氏はマンデラ氏が収監された刑務所の独房を見学した後、「英雄たちは、足かせも独房も、人間の精神にはかなわないことを教えてくれる」などと記帳したという。
オバマ氏は7月1日、南アから最後の訪問先のタンザニアに移動、3日帰国した。
今回の歴訪では、オバマ氏の父親の出身国ケニアを訪問しなかった。国際刑事裁判所(ICC)に訴追されたウフル・ケニヤッタ氏が4月にケニア大統領に就任したことを懸念したものと見られる。