【CJC=東京】南アフリカの首都プレトリアで入院を続けるネルソン・マンデラ元大統領(94)が「植物状態」にあると、家族が裁判所に提出した資料に書かれていることがわかった。AFP通信が報じた。
担当医らが、マンデラ氏は「持続的植物状態」にあるとして家族に生命維持装置を停止するよう助言していた。AFP通信が7月4日に入手した6月26日付の裁判所への提出文書で明らかになった。
医師団がマンデラ氏の容体について「永久的な植物状態」にあり、生命維持装置によって呼吸をしていると説明したという。
マンデラ氏が死去した場合の埋葬地を巡り家族間で対立があり、法廷闘争に発展。その中でマンデラ氏の容体についての資料が提出された。文書には「彼(マンデラ氏)は持続的植物状態にあり、生命維持装置を使って呼吸を補助している。家族は医療関係者から、生命維持装置を停止すべきとの助言を受けた。家族は、苦しみを長引かせるのではなく、この選択肢を極めて現実性の高いものとして検討している」と書かれている。
一方、政府側は4日、マンデラ氏の現在の容体について、「危篤だが、安定した状態にある。医師団は、元大統領が植物状態にはないと判断している」との声明を発表した。