【CJC=東京】教皇フランシスコは7月5日、最初の回勅「信仰の光」を発表した。回勅は4章からなり、現代人に最も必要とされる信仰について様々な観点から語っている。
この回勅は前教皇ベネディクト16世によって書き始められ教皇フランシスコの手によって完結された。
バチカン放送(日本語電子版)によると、第1章ではイスラエル民族の信仰から始まり、キリスト教徒の信仰そして信仰の教会的側面などについて解説し、第2章で、信仰と真理、信仰と理性、信仰と神学などの相関関係について語っている。第3章で、信仰の母とも言える教会について、そして信仰の伝達、宣教やまたその手段である秘跡などについて解説している。最後に第4章では信仰と共通善について、信仰と家族、また信仰と自然との関係などについて解き明かしている。
回勅は、信仰を一種の幻想、人間の自由を制限するものととらえる傾向の強い現代にあって、信仰は決して人を現実から分離するものではない、かえって信仰は現実のより深い意味を理解するのを助けるものである、と強調している。そこで教皇はこの世の歴史を正しい方向に導く神の限りない憐れみに無条件に謙遜に信頼する必要性をも説いている。
この後教皇は信仰と真理や愛との関係を説明し、回勅の最も根本的な教えの一つである福音化についても解説している。キリスト者の顔を照らし輝くキリストの光は信仰の証しを通して世紀にわたって伝達され続ける、として教皇は、神からいただいた大きな恵みである信仰の伝達、福音宣教の必要性を強調した。