【CJC=東京】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のヘロディオンで2007年発掘された遺跡がヘロデ王の墓と推定され、原初の姿を復元する計画が進められていたが、撤回された、と現地紙ハアレッツが報じている。
発掘した考古学者のエフード・ネッツェル氏は再現を熱望していたが、計画が発表されると批判が強まり、公園当局や首相府は公聴会を現場近くで開催したところ反対が圧倒的だった。考古局のエルサレム地区担当だったアモス・クロネル教授は、発掘がなお継続中で、これまで発見されたものは極めて僅かで、正確に復元するには次期尚早だと語った。
エルサレムのヘブライ大学のジョセフ・パトリック教授も、ネッツェル氏が発見したのが本当にヘロデの墓なのか意見が一致していない、と言う。
ネッツェル氏は3年前に死去している。