公益財団法人国際宗教研究所(星野英紀理事長)は、今日的な問題意識に立つ宗教研究において優れた業績をあげた研究者を顕彰する「第9回国際宗教研究所賞」の応募を呼びかけている。締め切りは7月末日。
同研究所は、内外宗教の研究を通じて宗教相互の理解を深め、人類文化の向上に資する目的で1954年に設立。的確な宗教情報の提供や宗教研究の推進、また宗教者、ジャーナリスト、宗教研究者の相互理解の深化を目指して活動を進めている。
今年3月末時点で40歳未満の研究者が対象。2011年4月から今年3月末までに発表された刊行物、または学位受理が終了した学位論文(博士)を、審査委員会が審査する。
今年秋から冬頃の開催を予定している同研究所主催の公開シンポジウムに合わせて審査結果の公表と授与式を行う。受賞者に賞金30万円を贈る。受賞に準じ、将来の可能性に富むと認められる研究者に奨励賞を授与する場合がある。奨励賞受賞者には賞金10万円を贈る。
昨年度の第8回受賞作は、塩﨑悠輝氏の『近代国家とイスラーム――20世紀マレーシアのファトワーに見られる国家とウラマーの対立』(同志社大学提出博士論文、2011年3月)、奨励賞受賞作は高橋沙奈美氏の『ソヴィエト・ロシアの「聖」なる景観――後期社会主義ロシアの文化状況における正教的遺産の役割』(北海道大学提出博士論文、2011年12月)だった。
応募方法は、所定の申込書と審査対象業績各1部を、締め切り日までに公益財団法人国際宗教研究所・研究所賞係(〒165-0035東京都中野区白鷺2-48-13、電話兼ファックス:03・5373・5855)に送る。問い合わせは同係へ。