【CJC=東京】コプト正教会の最高指導者タワドロス2世教皇が、エジプトでは少数派の同教会信徒を政府が保護しないことで、ムハンマド・モルシ大統領に抗議した。
モルシ大統領は、カイロの聖マルコ大聖堂の保護を約束していたが、「実際には保護しなかった」とタワドロス教皇。大聖堂は4月6日、イスラム教過激派に攻撃され、80人が負傷した。礼拝中の信徒に石がなげつけられても、警察は介入しなかった、と言う。タワドロス教皇は、事件が「たいしたことではない、と重大視されなかった」と指摘している。
教皇は、昨年11月に着座以来、イスラム教の宗教的影響が増大していることにしばしば警告を発してきた。前任のシェヌーダ3世教皇は、ホスニ・ムバラク前大統領と友好関係を維持していたが、ムバラク政権崩壊以後、少数派キリスト教徒に対する暴行が明らかに増加している、とカトリック通信CWN。