【CJC=東京】アルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領は3月18日、バチカンで教皇フランシスコと会談した際、同国が英国と領有権を争うフォークランド諸島問題の仲裁を要請した。AFP通信が報じた。
新教皇就任ミサに出席するためにバチカンを訪問したフェルナンデス大統領は、同じアルゼンチン出身のフランシスコ教皇との会談後に開いた記者会見で、「アルゼンチンと英国両国間の対話を進めるための仲介をお願いした」と明かした。
AFP通信によると、同大統領は、過去にヨハネ・パウロ2世がアルゼンチンとチリの領土争いの仲裁役を果たしたことを指摘した。アルゼンチンのメディアは、フランシスコ教皇は、フォークランド諸島を「われわれのもの」と呼んだことがある、と報じている。
教皇フランシスコは、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの大司教時代、同性婚や人工妊娠中絶といった問題で、フェルナンデス政権と対立していた。
AFP通信は、同大統領の亡夫ネストル・キルチネルで前大統領が、舞台裏で政治家たちと頻繁に会っていた当時の大司教を「野党の真の党首」と呼んでいた、と報じている。