【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は1月22日、バチカン(ローマ教皇庁)を訪問したベトナムのグエン・フー・チョン共産党中央委員会書記長と会見した。
同書記長は、バチカン国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿、国務省外務局長ドミニク・マンベルティ大司教とも会談した。ベトナム共産党書記長が教皇や国務省高官と会見するのは今回が初めて。
教皇と書記長の会見では、ベトナムとバチカンとの間の諸課題が話し合われ、未解決の問題に対する迅速な解決と、これまでの協力関係の一層の強化で一致した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、バチカンとベトナムの最近の関係発展は、1990年代にさかのぼる。92年にベトナム政府の宗教委員会使節が初めてバチカンを訪問。99年、バチカンの使節がハノイへ。以降、ベトナム側からは2000年に外相、02年に副首相、05年に再び宗教委員会使節、07年に首相、09年に国家主席をバチカンに迎えている。バチカン側からも数年ごとにベトナムに使節を派遣。宗教の自由をはじめとする両国間の懸案事項を話し合ってきた。