16日に新潟県中越地方を中心に襲った強い地震で、同県柏崎市と長岡市、長野県飯綱町などで震度6強を観測した。17日午前7時現在、現地の教会で全壊などの大きな被害の情報はない。今回の地震で、日本基督教団・柏崎伝道所(臼田宣弘牧師)では水道が止められ、教会内部の家具類が散乱するなどの被害がでたが、教会の建物への被害は少なく、倒壊の危険は無いという。04年の地震で家具類が散乱するなどの被害を受けた、新潟県長岡市にあるインマヌエル長岡キリスト教会(勝間田充夫牧師)では、地震で本棚の本がすべて落ちるなどしたが、耐震対策で大きな家具が倒れるなどの被害はなかった。建物自体にも少しひびが入った程度で大きな損害はなかった。また、04年の地震では震源地にもっとも近く、教会内部の家具類の散乱が特に激しかった新潟県小千谷市の小千谷キリスト宣教会(丸山旭牧師)でも、今回の地震で「とくに被害はない」(教会関係者)という。
勝間田牧師は、信徒らの心のケアについて「前回のこと(3年前の地震)で精神的不安を感じているため、これからゆっくりとやっていきます」と語った。
気象庁は同日、今後1週間のうちに、最大で震度5強から6弱の余震が起きる恐れがあると発表。さらに、新潟県上・中越地方と長野県北部では17日夕方までに多い所で60ミリ程度の雨が降ることが予想されており、今後、地震で地盤が緩んでいる被災地で土砂災害の恐れも出てきた。
気象庁によると、地震の規模はマグニチュード6.8。震源は柏崎市沖約2キロで、深さは17キロ。現地ではいまも震度6弱をはじめとする余震が続いており、17日午前零時までに76回を数えた。新潟県で8人が死亡。共同通信の集計によると負傷者は新潟、長野、富山の3県で900人を超えた。柏崎市を中心に住宅300棟以上が全壊。新潟県では、最大約3万5000戸が停電した。