【CJC=東京】中国プロテスタント教会指導者の1人、丁光訓氏が11月22日、南京で死去した。97歳。中国基督教協会、中国基督教三自愛国運動委員会の会長を長らく勤め、中国プロテスタント教会の代表者として、教派が解消した後も、国内外で「ティン主教」として知られていた。
1915年9月20日、上海生まれ。37年、上海の聖ヨハネ大学卒、YMCA(基督教青年会)で奉仕した。42年、聖ヨハネ大学で神学学士取得、聖公会で青年活動を担当、郭秀梅さんと結婚。
46年からカナダでキリスト教学生運動に関係、その後米コロンビア大学とユニオン神学校から文学修士号を取得、48年から51年はジュネーブで世界キリスト教学生同盟で活動した。
51年末、中国に帰国、基督教三自愛国運動に参加、53年に南京の金陵協和神学院(南京ユニオン神学校)院長、54年に中国基督教三自愛国運動委員会常務委員。55年に中華聖公会浙江教区主教に聖別されたが、66年に文化大革命が始まると、南京近郊へ下放され、神学院院長職だけに留まった。80年には「基督教両会」(中国基督教協会と三自愛国運動委員会)の会長に就任した。
85年、中国プロテスタント教会の慈善・社会活動機関「愛徳基金会」会長に就任、97年、基督教両会名誉会長。全国政治協商会議副主席、全国人民代表大会代表委員を務めた。
三自愛国運動に吸収された形で、聖公会はすでに中国には存在していないが、主教職は保留されているという。