英国の教会で鉛や銅など金属製のものが盗まれる被害が急増し、被害総額が過去15カ月で約2億2千万円以上に上っていることが12日、英国在住邦人を対象とした情報誌「ジャーニー」(電子版)の報道でわかった。
同誌によれば、教会や歴史的建造物を扱う保険会社、エクリジアスティカル・インシュアランスへの教会からの被害届けは、過去15カ月間で600件以上に達した。ロンドンとその周辺、ドンカスター、シェフィールド、ブリストルなどの教会で被害が集中しているという。
背景には、金属価格の上昇があると見られている。鉛の価格はここ1年間で約2.6倍と急騰し、これを受けて今年春には、自動車用電池で国内の大手4社が、7〜20%の値上げに踏み切っている。また、銅の価格はここ1年半で約1.7倍に上昇した。