【CJC=東京】イスラム世界で広がる流血の抗議行動を取り上げた米誌『ニューズウィーク』9月24日号の表紙が、インターネットのツイッター上で議論が交わされ、嘲笑も巻き起こしている。
表紙には、怒れるイスラム教徒の抗議者たちが叫んだりこぶしを空に掲げたりしている写真が掲載された。その上に「イスラムの激情」と見出しが書かれ、副題には「私がいかにして生き残ったか、私たちがいかにこれを終わらせるか」と記されている。
同号トップ記事の執筆者アヤーン・ヒルシ・アリ氏はオランダの元下院議員。ソマリア出身の活動家で、イスラム教を批判したことで殺害の脅迫を受けているという。
アリ氏は、イスラム教を放棄した経験を語っている。イスラム社会における女性の短編映画をオランダのテオ・ファン・ゴッホ監督と作成したが、それが原因で同監督が殺害されたことに触れている。
AFP通信によると、ツイッターの間には、別種の反発が起きたようだ。「有名な反イスラム活動家を呼んで、いかにして『イスラムの激情』を終わらせるかというトップ記事を書かせるとは」というコメントも。
一方、ニューズウィーク誌は、表紙について「この一週間で実際に起きた出来事を正確に描いた」と反論している。