米ヴァージニア州諸教会の黒人牧師らは1日、同州チェサピークにて会議を開催し、黒人系諸教会でオバマ米大統領再選を支持するために可能な方法について議論した。会議にはヴァージニア州諸教会から24人程の黒人牧師らが集った。4日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
同会議案内状には「私達は最近になってオバマ米大統領を支持する人々が減ってきていることを懸念しています」と書かれていた。米キリスト教会の中では、オバマ米大統領の同性婚に対して支持する姿勢に対し反感が生じている。
オバマ米大統領は昨年11月になって同性婚に対する見解を反対から支持する方向に転換したことから、それまでオバマ米大統領を支持していた多くの黒人系牧師らがオバマ米大統領の支持から離れるようになった。
8月初旬には、アフリカ系米国人牧師連合が「結婚で守るべき事」を改めて伝える運動を開始し、伝統的な男女の間の結婚がなされる価値観を保持するための嘆願書の署名を集める活動も開始された。
米国内では、民主党内でもオバマ米大統領の同性婚支持の価値観に反対するという理由だけで、オバマ米大統領の再選を望まない声も上がっている。「ペンテコスタル・アッセンブリーズ・オブ・ザ・ワールド」(PAW)黒人司祭のチャールズ・H・エリス3世は、オバマ米大統領の同性婚支持に関わらず、同大統領の再選を支持し続けており、その理由について「同性婚に関しては反対ですが、私は教会の牧師であり、一つの宗教団体の指導者です。しかしオバマ大統領は大統領であり、聖書を保持しながらも米国憲法に忠実でなければなりません。オバマ米大統領は憲法に基づいてすべての人々の信条や関心ごとに注意が向けられなければなりません」と述べている。
先週チェサピークで会合を行った黒人牧師らは、今後もオバマ米大統領を支持して行く方針を確認しながらも、諸教会や各州の意向を尊重しながらオバマ米大統領を支持する活動をして行くことを確認した。
米ニュージャージー州リンデンウォルドにあるベタニーバプテスト教会副牧師のリン・ヒル氏は、米ワシントンポスト紙に対し、「私達は人々に誰に投票してほしいと言うことはできませんが、両者の見解の違いについて語ることはできます」と述べている。