【CJC=東京】世界福音同盟(WEA)宗教の自由委員会のゴドフリー・ヨガラジャ委員長が、スリランカの多数派仏教徒による少数宗教抑圧への懸念を表明した。同委員長がコロンボからENIニュースに8月20日語ったもので「多数派による暴行の取り締まりを政府に要請している」と言う。
スリランカ福音同盟は17日、「少数派共同体に対する宗教的不寛容の事態続発への懸念を表明」する声明を発表したが、同委員長の発言はそれに関連するもの。
声明は、具体例を紹介しており、「アセンブリーズ・オブ・ゴッド」派の牧師夫妻が南部デニヤヤ付近で襲撃された件も紹介されている。牧師は仏教僧侶のいる前で殴打され、乗っていたオートバイは破壊された。
メソジスト教会の女性活動家の居宅が襲撃されたり、別の教会活動家が脅迫された例も挙げている。
「キリスト者だけがこのように襲撃されているわけではない。イスラム教のモスクも襲撃されている。これらの多数派による少数派への襲撃はスリランカにとって良い兆候ではない」とヨガラヤ氏。
スリランカでは、シンハラ語を話す仏教徒が総人口2000万の約7割を占めており、タミル語を話すヒンズー教徒が15%、キリスト者とイスラム教徒が残り15%を占めている。
仏教の高僧と私服の軍将校に率いられた暴徒が、アンパライ東部パナマイのヒンズー教寺院から像を取り除く例も取り上げている。何世紀もの歴史のある像は仏教寺院のパゴダに移し変えられた。ヒンズー教側の抗議にも関わらず警察は手を出さなかったという。