【CJC=東京】シリアの反政府勢力が、首都ダマスカスでイラクからの難民を襲撃している、とカトリック系CNA通信が報じた。その多くはキリスト者でバッシャール・アル=アサド大統領側と見られているため。
反政府勢力はワッハーブ派系の「リワ・アルイスラム(イスラム団)」で、政府軍首脳殺害をも認めている。同集団が7月23日朝、ダマスカスでキリスト者のナビル・ゾレブ氏一家を皆殺しにしたことも認めた。
ダマスカスの状況は悪化する一方で、住民はガソリンや食糧を求めて行列している。またすでに数千人規模で、隣国レバノンへ脱出している。同市を離れた住民はすでに20万人に上ると見られ、多くは戦闘を避けて国内各地を転々としている。
救援も戦火の中、「カリタス・シリア」、中東教会協議会、ギリシャ正教会総主教庁、「聖エギディオ共同体」などによって進められている。
青年キリスト者がボランテアとして、ゴミ収集に従事しているが、酷暑の中で健康にも不安が出ている。
超教派の非暴力運動「ムッサラハ(和解)」は、政府側、反政府側双方が、武力によらないという条件で一致出来る、として家族、部族、種族、共同体の各レベルでの和解を主張している。