【CJC=東京】米西部コロラド州で大規模な山火事が相次いで発生している。州内第2の都市コロラドスプリングズ近郊では6月23日発生した山火事で28日現在、約74平方キロが焼失、住民3万6000人が避難している。災害対策当局は29日、焼失した民家で新たな遺体が見付かり、犠牲者は計2人になったと報告した。
コロラドスプリングスのバック市長は正確な数は不明としながらも、34本の道路に面した家屋346棟が被害に遭ったと記者団に語った。鎮火率は10%程度。警察は引き続き連絡が取れない住民の安否確認にあたっている。
同州に災害宣言を出し連邦政府の緊急支援を命じたバラク・オバマ大統領は29日、同州の被災地を視察した。大統領は多大な被害が生じたことを確認、鎮火の成果は見え始めていると励まし、「自然災害が起きた時、米国民は結束して対処する」と強調した。
火災原因については放火の可能性も指摘されており、連邦捜査局(FBI)や『アルコール・たばこ・銃器取締局』、地元の捜査当局が調査している。
同州北部フォートコリンズ近郊でも9日に山火事が起き、約350平方キロ以上を焼失、1人が死亡した。これらの火災が完全に鎮火するのは7月中旬になる見通し。