【CJC=東京】米国務省は5月24日、世界200カ国の人権改善への取り組みをまとめた2011年版の人権報告書を発表した。人権をめぐる状況は毎年公表しており、中国では「悪化し続けている」と懸念を示した。当局は個人や団体の「政治的な動きに敏感」で、自宅軟禁やネット監視などにより、言論や結社、宗教の自由が制限されていると非難した。
中国当局が言論の自由や報道規制、インターネットへの接続制限を強化しており、法的手続きのない死刑や拷問なども横行しているという。
北朝鮮については、「60数年間、金氏一家によって統治されてきた独裁国家」とし、3代世襲体制を批判した。脱北者の証言を基に、北朝鮮内では、司法手続き無しの処刑や無断拘禁、政治犯逮捕や拷問などが行われており、政治犯や強制送還された脱北者・反政府人物らは、公正な裁判すら受けず、処刑されていると指摘した。
日本についても、女性への雇用差別などがあると指摘した。