10日、世界福音同盟(WEA)代表のジェフ・タニクリフ博士は、中国首都北京で国家宗教活動管理局(SARA) 局長の王氏と会合を行った。14日、WEAが発表した。
会合は2時間にわたり、中国政府、中国キリスト教協議会(CCC)およびWEAが相互に抱える懸念を共有することに焦点が置かれた。今回の会合は、CCCと三自愛国運動委員会(TSPM) の指導陣らとの上海での継続的な会合の延長線上に行われたもので、対話ではこれまで、急激な教会成長の試み、聖書との関わり方、ビジネス倫理、宗教の解放、ジェンダー論、人身売買など広範な範囲において議論されてきた。
今回の訪中では、WEAからはタニクリフ博士、グローバル大使のブライアン・スティラー博士、宗教解放委員会エグゼクティブ・ディレクターのゴッドフェリー・ヨガラジャ牧師が参加した。
タニクリフ博士は今回の会合を通して「中国教会指導者の方々が、彼らとグローバル福音共同体の両方にとって重要な諸課題に関して、相互の立場を尊重した率直な対話に進んで関わってくださったことに心より感謝しています」と述べている。
王氏との会合を通して、WEA指導陣は、中国その他世界福音主義プロテスタント共同体の核心となる信条について説明し、健全な家族、共同体、世界の国々のための生産的な市民の育成に福音主義共同体が寄与して行きたい旨が伝えられた。
会合では、WEAが宗教の自由を強く支持しており、イエスに従う生とは世界中どこに住んでいるキリスト者も他の信仰者あるいは無神論者と調和をもって暮らすことであると認識していることが伝えられたという。
王氏はWEAの訪中に感謝の意を表し、中国教会と提携して活動していきたい旨を伝えたという。また、グローバル教会の中でも福音主義キリスト教会が最も早い速度で成長していることから、WEAとの関係を密にして福音主義プロテスタントの活動について個人的により深く知っていきたい旨も伝えたという。
今回のWEAの訪中では、中国政府指導者らと会合する他、上海、西安、北京地域教会指導者らとの会合も行われた。めまぐるしく変化する中国社会の中にあって、教会指導者育成、神学教育、牧会ケアの働きがまさに必要とされており、都心でこれらの働きを行う場所がとても必要とされていることが伝えられた。
WEAでは、中国の教会生活の複雑な事情を理解した上で、世界福音主義共同体の家族と中国福音主義諸教会の架け橋となる役割を行っていくことに今後も専念していく方針であるという。