【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)・キリスト教一致推進評議会委員長のクルト・コッホ枢機卿が、ハンス・キュンク教授(84)を批判した。ドイツ語圏のカトリック者に反ローマ感情を作り出し、第二バチカン公会議への誤解を広めている、と言う。
「ドイツ語圏に、何よりもまず、公会議が教会の伝統を発展させたのではなく逸脱した、という考えを広めた。この理解が最近の騒ぎを引き起こしている」と枢機卿はイタリアの雑誌『テンピ』とのインタビューで語った。
キュンク氏は英カトリック週刊誌『タブレット』に、「わたしは、第二バチカン公会議が伝統断絶の行為だなどと断言したことはない。連続と不連続双方を含んだ画期的なパラダイムシフト(常識を覆す思考の枠組み転換)だったのだ」と述べている。