12日は国際労働機関(ILO)が定める「児童労働反対世界デー」。NGO‐労組国際協労フォーラムの児童労働グループが、児童労働パネル写真展「なぜ働く世界の子どもたち」を4日から総評会館(千代田区神田駿河台)で開催している。アジアを中心に児童労働の現場を映し出した写真約30点が並ぶ。18日まで。
子どもの健康な成長に害を及ぼす仕事、「児童労働」に従事させられている子どもたち(5〜17歳)は世界で約2億1800万人いるとされている(ILO調べ)。幼少時に教育や遊びの時間を奪う児童労働は、貧困の悪循環の一因とされており、国際的な問題となっている。
同デーに合わせて、日本でも今月を中心に様々なキャンペーンが実施される。17日には同フォーラム、ILO駐日事務局、児童労働ネットワーク(CL‐Net)共催の映画シンポ「児童労働、農業、貧困〜今アフリカでは」が東京・渋谷の国連大学ビル(UNハウス)で行われる。児童労働に関する報告や、映画「作られる貧困 コーヒー生産国の悲劇 エチオピア」の上映、「子どもたちのアフリカ」著者である北海道大学教授・石弘之氏らによる講演と対談が予定されている。
NGOと労働組合の相互理解と協働事業実施を目指し04年に設立された同フォーラムは、17日のイベントに先駆けて写真展を実施している。児童労働に関する資料、アフガニスタンやインド、ケニアなど10カ国以上から児童労働に関する写真を集めた。児童労働に取り組む日本の各団体の活動も紹介されている。
会場は総評会館1階ロビー。写真展に関する問合せは特定非営利活動法人ACE(03・3835・7555、 [email protected])まで。