【CJC=東京】米福音派系CNA通信によると、「キューバ人権委員会」は、反体制派43人が4月2日、サンチャゴ・デ・クーバで当局に逮捕された、と4日伝えた。女性10人と男性33人で、ほとんどが穏健民主化路線の「キューバ愛国連合」のメンバー。教皇べネディクト16世訪問後の新たな抑圧の一環と見られる。政治犯として訴追されていたホセ・ダニエル・フェレル氏とベルキス・カンティーヨ夫人も含まれている。
今回の抑圧は、2日朝、活動家10人が「アンドレス・カリオン・アルヴァレス、ロゲリオ・タビオ・ロペス、ビスマルク・ムステリエ・ガラン氏の逮捕に平和的抗議を計画して」エル・カネイ町のギエルモ・コバス氏宅で会合している時から始まった。アルヴァレス氏は、教皇がサンチャゴ・デ・クーバでミサを行った際、面前で「共産主義打倒」を叫んで逮捕された。ロペス氏は3月にグアンタナモの米軍基地付近で、ガラン氏はパルマ・ソリアノで逮捕されている。
同様の抗議が行われた所に国家警察の手入れがあり、フェレル氏宅では、同氏夫妻以外に5人が逮捕された。パルマ・ソリアノでは26人、ヴィスタ・エルモサでも10人が逮捕された。
フェレル氏は、2003年「暗黒の春」事件で逮捕され、禁固25年に処されていたが、キューバ教会の介入により11年釈放された。