イエス・キリストの復活が世界中で祝われた8日、ナイジェリア教会近くの道路に駐車した自動車内で自爆テロ攻撃が生じ、少なくとも38人が死亡した。自爆テロが生じた際、教会ではちょうど復活祭の礼拝が捧げられていた。9日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
自爆テロの標的は、ナイジェリアカドゥナ州オール・ネイションズ・クリスチャン・アッセンブリー・チャーチで、爆発が生じた際、教会員らは復活祭の礼拝を捧げていたという。同教会の近郊にあるECWAグッドニュースチャーチもテロ攻撃の被害を受けた。自爆テロ実行犯は当初教会の門の中まで入っていこうとしたが、警備員に妨げられたという。
同教会牧師のジョシュア・ラジ氏はAP通信に対し「私たちは礼拝を捧げていました。復活祭のメッセージを伝えていたところ、突然に大きな騒音が聞こえ、教会の窓、その他備品が破壊されました」と伝えた。爆破テロが生じた自動車の後ろをバイクで走っていた目撃者は「神は私の心に目を留められ、私たちを救われました」と急死に一生を得た経験を伝えた。カドゥナ州当局によると、爆破テロで少なくとも38人が死亡、その他負傷者が生じており地元の病院で手当てを受けているという。
ナイジェリアは南部にキリスト教徒、北部にイスラム教徒が住んでおり、カドゥナ州はちょうど南北の分かれ目に位置する州となっており、これまで数百人もの人々が宗教対立による攻撃の犠牲となってきた。
今回の爆破攻撃の首謀者については明らかにされていないが、地元のキリスト教徒らはイスラム教過激派組織のボコ・ハラム(西洋の教育は罪)ではないかと推測している。ボコ・ハラムはイスラム教徒とキリスト教徒の間の緊張関係を高まらせ、北部イスラム教徒と南部キリスト教徒をはっきりと分離させようとしている。
イスラム教過激派組織は「ボコ・ハラム」の他にもアルカイダやソマリア南部のアル・シャハブも存在しており、これらの組織が連携して武器の交換がなされていると言われている。ボコ・ハラムはナイジェリア北部に在住するすべてのキリスト教徒は殺されたくなければ南部に移住するように警告している。
ナイジェリアではクリスチャンのジョナサン大統領が昨年4月の大統領選で勝利を収めて後、ボコ・ハラムによるキリスト教徒に対する攻撃が激化するようになった。