財団法人国際宗教研究所(理事長:星野英紀氏、所長:島薗進氏)は第8回「国際宗教研究所賞」の募集を開始している。同研究所は内外宗教の研究を通じて宗教相互の理解を深め、ひいては人類文化の向上に資する目的で、1954年5月に設立された。現在は日本の数十におよぶ宗教団体や研究機関を賛助会員とし、また多くの個人会員に支えられ、的確な宗教情報の提供や宗教研究の推進、また宗教者・ジャーナリスト・宗教研究者の相互理解の深化を目指して活動を進めている。
2005年度よりその活動の新たな展開として「国際宗教研究所賞」を創設し、過去7回にわたって受賞作を選考、決定してきた。直近では2011年度の受賞者が石森大知氏『生ける神の創造力-ソロモン諸島クリスチャン・フェローシップ教会の民族誌(世界思想社、2011年)』、2010年度がオリオン・クラウタウ氏『近代思想史としての仏教学-国民国家と僧風刷新の歴史記述(2010年、東北大学提出博士論文)』、岡本亮輔氏『ポスト世俗化の宗教変容と宗教社会学の再構築-現代フランスの聖地巡礼についての宗教社会学的研究(2010年、筑波大学提出博士論文)』となっている。
同賞への募集資格は2012年3月末時点で40歳未満の者による2010年4月以降2012年3月末までに発表された刊行物および学位受理が終了した学位論文(博士)となっている。応募は自薦・他薦を問わず、受賞者には賞金30万円が手渡される。受賞に準ずる業績と認められるもので、将来の可能性に富むと認められるものに、奨励賞を授与(賞金は10万円)する場合もあるという。
応募締め切りは2012年7月末日(研究所必着)、審査結果公表および授与式は同研究所主催の公開シンポジウム(2012年度秋~冬頃を予定)に合わせて)行われる予定であるという。応募の詳細は同研究所ホームページまで。