これらは米国の多くの地域のキリスト教ラジオ局のキャッチフレーズで、このラジオを学校で、あるいはサッカーの練習中などに聴かせることが子どもの親たちにとって流行となっている。
しかし、ソングライターでワーシップリーダーのクリスティン・ギルスは、そのような「子どもに親しみやすい」ことがキリスト教ラジオ局に実際に求められているのかを疑問視している。
彼女は自身のブログで、「この数週間、キリスト教ラジオ局の放送を批判的に聴いてみたんだけど、自分の中にこんな疑問が生じたの。それは本当にポジティブだと言えるのか、それは真実を伝えているのか、ってね」と疑問を投げ掛けた。
ソジャン・コミュニティ・チャーチのワーシップリーダーであるギルスは、キリスト教ラジオ局やコンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック(CCM)が堕落や贖い、悔い改め、赦しといった基本的な真理を伝えることをせず、かえって間違った福音を伝えていると感じた。
「もしCCMが福音の真実を伝えないとしても、代わりに彼らが『特別』であることをリスナーに伝えていれば問題ないでしょう。でも、彼らに特別なものを与えるために神が信じられないほどの高い代価を支払われたということを伝えないなら、つまり、罪や死の力に打ち勝って私たちを悪から自由にするために神が何をして下さったのか伝えないなら、それは全ての家族にとってポジティブでも、向上的でも、安全でもない。役に立たないのよ」と彼女は記した。
福音が中心に据えられていないとのギルスの批判について米クリスチャンポスト紙は、キリスト教ラジオ局のKSGN 89.7、WIBI 91.1、 95.9 The Fishにコメントを求めたが、いずれの局からも返答はなかったという。
ギルスは、キリストに焦点を当てないクリスチャンミュージックや番組は単に人々を真実から遠ざけるだけだとし、「私たちはわずかな宗教用語で自尊心をくすぐってもらう必要なんてないわ」と述べた。また、その代わりに人々が必要としているのはありのままの真実だとし、「私たちは神の裁きを受ける罪人、あるいはそこから救われた神の子どもなのよ」と語った。
さらに彼女は、リスナーが罪を告白してキリストや彼の示す真理を信じるように変えられるのは福音を聴くことによって、また聖霊の助けによってだと強調した。
現在の音楽業界には多くの「素晴らしい曲とアーティスト」が存在するにもかかわらず、ギルスは「ポジティブ」なキリスト教ラジオを聴いて、福音の真実を伝えている音楽の不足に気づくことになった。
クリスチャンソングライターとして自身も数千人が聴いて口ずさんだ歌詞について責任があることを知った彼女は、「イエス・キリストの福音を伝える曲を書くことが私の使命なの。ただ真実と人生を通してね」と語り、他のソングライターたちを励ましている。
彼女の夫で元ラジオDJの音楽ディレクターであるボビーも福音中心の音楽の必要性を提唱しており、そのような音楽は福音と互いに教え合うこと、キリストの言葉、また感謝の心から生まれると述べている。
ボビーとクリスティンの2人は米インディアナ州ニューアルバニー在住で、ソングライターグループの集会を主催し、子どもたちの教育にも力を入れているソジャン・コミュニティ・チャーチに仕えている。