今日の箇所は悩み苦しむ一人の父親がイエスの素晴らしい癒やしの噂を聞き、助けを求めにきた物語です。息子が幼い時から悪霊に取りつかれ、ひきつけを起こし何度も火の中や水の中に落ちて危険な状態でした。先にお弟子たちに相談したけれども直すことができなかったというのです。
イエスは彼らの不信仰を嘆かれました。そして少年を呼び寄せ、悪霊を追い出し癒やされたのです。「なぜ私たちには追い出せなかったのですか」と後で聞きにきた弟子たちにイエスは、「今の信じ方では駄目だ。信仰が小さくても本当に信じて祈ればどんなことでもできないことはない」と語られたのです。
1.からし種ほどの信仰を働かせる
全日空が最新鋭の飛行機を導入しましたが、まだ色んな不具合が出ていて整備が大変なのだそうです。格好だけ良くても駄目です。あなたの信仰はどうでしょうか。真面目に癒やしの礼拝に出ているけれども、「そんなこと起こらないでしょう」と不信仰に陥るのか、それとも、「私の小さな祈りでも神様はきっと聞いて下さる」とからし種ほどの信仰でも働かせて祈るのか。もちろん信じて祈る者になりましょう。そうすればイエスが言われた通り、「あなた方にはどんなことでもできる」のです。
2.できない信仰からできる信仰に成長する
イエスは弟子たちの信仰を「薄い信仰」と言われました。でも、薄っぺらいものでも積み重ねれば必ず分厚くなるではありませんか。同じ信仰であっても、今日祈って即答えられるというのではなく、繰り返し祈って試し、期待し続けるべきです。神がご自身の命の息を吹き込まれ人間を形造られた時から、神と交わる霊的な素質を人間は与えられていますから、私たちは神に祈り、恵みを受けることができます。祈りの積み重ねの内に成長があり、信仰が深められ、霊的な気づきが与えられ、聖霊の力をいよいよ受け、私たちの祈りを通しても神の御業が現されるようになります。「できない」ではなく、「できる」と信じましょう。
3.信仰の模範のイエスから目を離さない
信仰は人間の業ではありません。イエスご自身が少年を引き寄せられ、悪霊の支配から解放されたのです。私たちが弱い信仰者であっても、感謝なことはイエスがともにいて下さるということです。そしてイエスの元にいくと、いつもそこに救い、癒やし、喜び、祝福があります。信仰が成長するためにはどうすればいいのでしょうか。救い主イエスから目を離さないでいることです。なぜなら、イエスとともにいる時に強められるからです。
イエスはあらゆる患い、あらゆる病を癒やされたと聖書は語っています。イエスが、「いつまであなた方に我慢していなければならないのか」と弟子たちを残念がられたように、薄い信仰でイエスを失望させてはなりません。信仰が深められることを求めながら、「私の信じている主は癒やし主です」と祈ろうではありませんか。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。