【CJC=東京】ニュージーランド巨大地震で被害を受けた英国国教会(聖公会)クライストチャーチ大聖堂が取り壊されることになった。教会関係者は当初、大聖堂の保存を検討していたが、最近の余震で残っている構造部分が倒壊する恐れが出てきたとして3月2日、取り壊しを発表した。聖堂の尖塔はクライストチャーチの地震被害の象徴的存在だった。
ビクトリア・マシューズ主教は、残っている教会の壁を約3メートルの高さまで引き下げ、さらに教会の基礎部分も祈りの場として今後も利用するという。
解体作業にはブルドーザーや解体用の鉄球は使用しない。
英国国教会は新たな大聖堂の建設を公約しているが、建設予定地、建設費用、建物の外観など具体的な計画はまだ立てていない。建物の残存部分を利用して再建する場合には5000万ニュージーランド・ドル(約34億円)、全面的に建て直す場合は1億ニュージーランド・ドル(約68億円)が必要という。