NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の人気選手ティム・テボウはNBCの番組「レイト・ナイト・ウィズ・ジミー・ファロン」に出演し、昨年から今年のシーズン中に非常な人気を博した「Tebowing」のポーズによって、ややおだてられていることを明かした。
24歳のデンバー・ブロンコスのクウォーターバックであるテボウは「Tebowing」の人気について尋ねられた際、「分からないけど、グラウンドにひざまずいて祈るスポーツ選手は僕が初めじゃないと思うよ。でもこのポーズで僕はおだてられていて、誰かが真似したりしているんだ」と語った。
公の場でひざまずいて祈る行為「Tebowing」は昨年10月23日、ブロンコスとマイアミ・ドルフィンズの試合の終了間際にテボウがサイドライン上で祈っている姿をカメラが捕らえて話題になったのが最初だ。Tebowingの写真はインターネット上に出回っており、数多くの模倣も見られるが、その中でテボウの注意を引いた一人がいた。
癌で闘病生活を送る男の子ジョーイ・ノリスは、「僕は化学療法を受けている間、Tebowingのポーズで祈ってるんだ」とツイッターでテボウにメッセージを送った。テボウはそれを受けて、試合後すぐにノリスの元に駆けつけた。
「たくさんの素晴らしいことが起きたんだ。でも一番はこの男の子と出会えたことだよ」とテボウはファロンに語った。
ファロンはテボウに、昨年から今年のシーズンの活躍とNFLを盛り上げてくれたことについて感謝を述べた。しかし、テボウは「多くの個性をもった」チームの一員であることを誇りに思っていると語り、ブロンコスのチーム全体に名誉を与えた。
テボウは、「チームとして僕は、僕たち全員が勝利を信じていたと思う。たとえどこにいても僕たちはチームに所属していて、どんな状況でも、何度倒されても起き上がり続けるんだ」と述べた。
またテボウは、インタビューの中でユーモアのセンスを示した。1月に番組の中でファロンは、ミュージシャンのデヴィッド・ボウイとテボウを足した「Tebowie」という役を演じた。星型のかつらやフットボールの肩パッド、フェイスペイントをしたファロンは、ボウイのヒットソング「Space Oddity」のメロディーを用いてテボウの試合と信仰に関する替え歌を披露した。
これについてファロンは不快にさせるような曲を作ったつもりはなかったと述べたが、テボウは一つだけ不満があったと前置きし、「曲を変え過ぎて少しアップテンポだったんだ」と語って観客を笑わせた。
テボウはシーズンオフの間、メイク・ア・ウィッシュ財団と自身の組織の活動で忙しくなるだろうと述べた。彼のティム・テボウ財団は現在、フィリピンの病院を建設中。同病院はキュア・インターナショナルの支援の下、テボウが生まれた島国に建設されている。
番組の最後にファロンは、観客へのプレゼントとしてロールアップジャージにテボウのサインをもらった。テボウには、客席にそれを投げ入れる代わりに、ステージ上部のバルコニーにTシャツ大砲が用意された。
多くの批評家たちはテボウについて、「パスの技術が不十分」だと述べている。その鋭い指摘をよく知っている彼は、Tシャツ大砲のようなパスの動きをプレーに取り入れたいと語った。