【CJC=東京】「ウォール街を占拠せよ」に呼応して英国で起こった「ロンドンを占拠せよ」運動の支持者たちが、ロンドン中心部セントポール大聖堂周辺を5カ月にわたって占拠した。占拠者たちが大聖堂の利用を求めたことに教会側が阻止に動いて、内外の関心が高まった。
ロンドン市庁が、大聖堂周辺から占拠者を強制排除する、と発表したことに反発した聖職者、学者、教会関係者が2月7日、同大聖堂主任司祭と参事会に宛て抗議書簡を送った。
書簡は、英国国教会と非国教派との連携を図る「チャーチ・ピース」とキリスト教シンクタンク「エクレシア」の呼び掛けに応じた発起人15人が署名して出された。
書簡は「教会と強制退去に直面する運動家双方に与える衝撃を懸念している。キリストという名は、そのような行動によって崇められはしない。大聖堂の立ち位置は、無責任とさえ見られる。わたしたちは、教会が抑圧側と見られる位置に立つことがあるとは信じられない。教会の使命と宣教は、むしろ、人々の解放に関するものだ。わたしたちは、そこで、セントポール大聖堂の主任司祭と参事会が、強制排除を支持しないという公式声明を発表することを望む」と言うもの。
チャーチ・ピースとエクレシアは、なお賛同者の追加署名を呼び掛けている。