ボクシングWBC世界ウェルター級王者のフロイド・メイウェザー・ジュニアが、熱心なクリスチャンとして知られるNFL(ナショナルフットボールリーグ)の人気選手ティム・テボウの勝利を信じ、彼に対して100万ドルを賭けていたことが分かった。
米国ラスベガスの『レビュー・ジャーナル』は先日、メイウェザーが昨年12月18日に行われたニューイングランド・ペイトリオッツとデンバー・ブロンコスの試合で、ブロンコスのクウォーターバックであるテボウに100万ドルを賭けたと伝えた。もしメイウェザーがペイトリオッツを応援していたら彼はもっと裕福になっていただろう。ペイトリオッツはブロンコスを41対23で下した。
同紙によると、メイウェザーによる大きな賭けはラスベガスにあるMリゾート・カジノで行われた。カジノ側は個々の賭けに関するコメントは控えているが、メイウェザーが賭けを行ったことは否定しておらず、彼が「しばしば来店する常連客」であることも認めている。なお、同紙はメイウェザーが過去に10万ドルを超える賭けをした際、彼の事務所やMリゾート・カジノにインタビューを行ったが、いずれもコメントは出さなかった。
ペイトリオッツのファンサイト「PatsPulpit.com」の編集者リチャード・ヒル氏は、恐らくメイウェザーは今月の試合でペイトリオッツとブロンコスのそれぞれの成績に照らして、賭けを行うだろうと語った。
ヒル氏は両チームの6ゲームの成績を示しながら、「スポーツの観点から言って、ブロンコスは極端な連勝をしていたため、過大評価されたんだ」と語り、「ペイトリオッツは、(ワシントン)レッドスキンズとの試合でようやく勝利を得たが、その前の(インディアナポリス)コルツとの試合も実際のスコアより内容の良いものだった。恐らく彼らは過小評価されたんだ。メイウェザーも確率を考えたのだろう。ブロンコスに賭けた方が価値があると」と続けた。
12月18日のペイトリオッツの勝利は、テボウの勢いとブロンコスの連勝を止めた。クリスチャンであることを公言しているテボウはオンライン上でしばしば聖句を引用してコメントし、記者会見では神を称賛、さらにフィールドでも祈りをささげるなどしている。彼は現在、アメフトファンから最も愛されている選手の一人で、出版された自伝は全米でベストセラーとなり、彼の祈りのポーズを意味する「Tebowing」はタイム誌の2011年の「トップ10ミーム」にも載った。
一部のアメフトファンはテボウが愛され、人気を集めていることに気付いている。ペイトリオッツのファンの一人であるウィル・カズンズ氏は、同チームのクウォーターバック、トム・ブレイディが「最高の試合」を行い、ブロンコスを下したことに驚かされたと語った。彼はテボウの抗議を理解したと明かし、さらにファンたちがテボウの信仰よりもフットボールの能力をより評価すべきだと述べた。
「僕は特にフロイド・メイウェザーのファンというわけじゃないけど、彼がテボウに100万ドル賭けたことは2011年を代表する最も賢い賭けの一つだよ」とカズンズ氏は語り、メイウェザーはギャンブルの虜になっているともコメントしている。
ブロンコスのファンの一人であるアン・ボリン氏は、テボウがシーズンの初めに不安定な状態だったにもかかわらず、選手としてより良くなったようだと語り、もし延長戦まで彼の持久力が続けば、彼に対する厳しい評価は変わってくるだろうと説明した。
彼女は、「テボウはまだ若くて学ぶことがたくさんある。彼はまだプロとして足りない部分があるけど、いつか成長して活躍する日がくるって期待してるわ」と語り、どのチームのアメフトファンも、テボウについて評価すべきだと述べた。