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ルーテルとカトリック、宗教改革記念で歴史的な共同の祈り 教皇とLWF議長が共同声明に署名

2016年11月1日23時12分 記者 : 行本尚史 印刷
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+ルーテルとカトリック、宗教改革共同記念の歴史的な共同の祈り 教皇とLWF議長が共同声明に署名
宗教改革の共同記念行事で「共同の祈り」を行うルーテル、カトリック両教会の指導者たち。左から、教皇庁キリスト教一致推進評議会議長のクルト・コッホ枢機卿、ルーテル世界連盟(LWF)議長のムニブ・ユナン監督、ローマ教皇フランシスコ、LWF総幹事のマルティン・ユンゲ牧師=10月31日、ルンド大聖堂(スウェーデン)で(写真:Church of Sweden / Magnus Aronson)
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マルティン・ルターによる宗教改革500周年を1年前に控えた10月31日、ルーテル世界連盟(LWF)とカトリック教会は、スウェーデン南部のルンド大聖堂で「共同の祈り」を行い、ローマ教皇フランシスコとLWF議長のムニブ・ユナン監督が共同声明に署名した。「共同の祈り」は日本時間31日午後10時半から行われ、教皇フランシスコとLWF総幹事のマルティン・ユンゲ牧師が、まことのぶどうの木(ヨハネ15:1〜5)の福音について説教を共に行った。LWF広報部門のルーテル世界情報(LWI)が同日、公式サイトで伝えた。

教皇フランシスコとユンゲ牧師は、ルーテル、カトリック両教会が共に持つキリストにおける一致について、また、イエス・キリストの福音のメッセージを必要としている世界の中で言葉と行いにおける共同の証しのための機会について語った。

「今、1517年の宗教改革の記念という文脈の中で、私たちは共通の道を受け入れるための新たな機会を持っています。過去50年間にわたって、ルーテル世界連盟とカトリック教会のエキュメニカルな対話において形成されてきたものです」と、教皇フランシスコは自らの説教の中で述べ、「私たちは自らの歴史の中の決定的な瞬間を修復する機会を持っているのです。私たちがお互いを理解し合うのをしばしば妨げてきた論争や不一致を超えて行くことによって」と付け加えた。

「私たちはイエスを私たちの中に見つつ、お互いを新たに見ることもし始めたのです。私たちを分け隔てるものよりも、私たちを一致させるものの方がずっと多いということを私たちは認めます。私たちは同じぶどうの木の枝なのです。私たちは洗礼において1つなのです。この共同記念において、私たちがここにいる理由は、私たちがキリストにあって誰なのかを再発見することです」と、ユンゲ牧師は自らの説教の中で述べ、ルーテル、カトリック両教会の信者たちに「対立と分断が影を落としてきた過去から立ち去り、共に交わる道を歩む」よう呼び掛けた。

共同記念行事は、ルンド大聖堂とマメル・アリーナの2つの会場で行われ、その模様はインターネットで生中継された。ルンド大聖堂にはエキュメニカルな来賓約450人が集い、マルメ・アリーナには約1万人が訪れ、生中継を見ていた人たちと共に、この歴史的な出来事の目撃者となった。教皇フランシスコ、ユナン監督、ユンゲ牧師の3人が共同で司式を行い、ルンド大聖堂での「共同の祈り」は、感謝の祈り、悔い改め、そして共同の証しへの責務に焦点が当てられた。

礼拝の間には、ルーテル、カトリック両教会の共通の未来としての交わりを含む共同声明が署名された。また、エルサルバドル出身のクリスチャン芸術家、チャバリア・アヤラ氏がこの行事のために造った色彩豊かな十字架が、三位一体の神による、創造的で和解をもたらす神聖な働きを目に見える形で表していた。

目に見える一致を念願して

礼拝の初めに、スウェーデン国教会(ルーテル派)のアンティエ・ヤケレン大監督が、世界各地から来た来賓たちを歓迎し、「私たちはキリスト教信仰の素晴らしい約束を祝います」と語った。そして、ストックホルムのアンダース・アルボレリウス司教が地元のカトリック教会を代表して、「私たちは望み、私たちは祈り、そして私たちは念願します。復活の主が生きておられ、私たちの中で働いておられるとこの世を説得できる、あの完全な目に見える一致を」と付け加えた。

感謝の祈りの間に、教皇庁キリスト教一致推進評議会議長のクルト・コッホ枢機卿が「カトリックとルーテルは、主にあってお互いを兄弟姉妹として抱き合うのです。彼らは共に、宗教改革における刷新と衝動を通じて、自らが共に受け取り、さまざまな形で再発見した真のキリスト者としての賜物において喜ぶのです」と述べた。

和解と平和のしるし

ユナン監督は、「宗教改革の間に起きた、そしてそれ以来数えきれないほど多くの人々がイエス・キリストにおける信仰生活を生きるのを強めてきた、福音の宣言について」神に感謝した。

この祈りの間で1つの力強い時となったのが、平和のしるしの分かち合いであった。教皇フランシスコは、「キリストの平和があなたがたの心を支配しますように。1つの体の部分として、あなたがたは平和へと招かれているのですから」という言葉で平和を呼び掛けた。この後、この礼拝に関わっている人々や、ルンド大聖堂の参列者、マルメ・アリーナにいる人たちに対して、「和解と平和のしるし」を互いに示すようにという、ユナン監督の招きがこれに続いた。

そして、『争いから交わりへ』という報告書で定式化された5つの責務を一つ一つ読み上げるたびに、ろうそくに火が灯された。この5つの責務は、ルーテル、カトリック両教会が共通に持つものを強め、互いの出会いと相互の信仰の証しによる変革と、具体的な歩みを通じた目に見える一致の追求、現代におけるイエス・キリストの福音の力の再発見、そして世界に対する宣言と奉仕における共通の証しに対する責務である。

神が教会に招いている一致に向けたさらなる一歩を歩むことに、ルーテル、カトリック両教会が責務を負っているしるしとして、教皇フランシスコとユナン監督が共同声明に署名した。それは、ルーテル、カトリック両教会の教区や共同体に対し、「私たちの前にある大きな旅を続ける自らの責務において、大胆で創造的となり、喜びに満ち、希望に満ちるよう」呼び掛けるものである。

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