【CJC】九州のキリシタン大名、大友宗麟・大村純忠・有馬晴信の名代として16世紀後半にローマに派遣された天正遣欧少年使節が1585年に当時のローマ教皇グレゴリウス13世(在位1572~85)に接見した際の様子を天井に描いたフレスコ画が、ローマにある同教皇の子孫の邸宅で見つかった。
フレスコ画は1855年ごろ、同教皇の子孫アントニオ・ボンコンパーニ・ルドビージ公爵の依頼で、画家のピエトロ・ガリアルディが制作。使節代表格の伊東マンショとみられる少年の額に教皇が口づけする様子などが描かれている。
20世紀前半に食堂が改築された際、新しい天井が造られ、フレスコ画は見えなくなった。一家の古文書を研究するコーリー・ブレナン米ラトガース大准教授が2012年、フレスコ画の全体像を収めた20世紀初頭の白黒写真を発見。6月、小型カメラで天井の向こう側の元の天井に鮮やかな色彩の絵が描かれているのを確認した。